オールフォーワングループ メンバーブログ
コロナ禍の別れ
2021.05.07
こんにちは。
オールフォーワングループの有田です。
今回は、ある人物との別れをプロジェクト○風に語ってみようと思います。
九州の実家には仏壇がある。
年に1、2度帰る度に、その前に座って手を合わせる。
子どもたちも幼い頃から、自然に並んで座り、小さな手を静かに合わせるようになった。
夫の実家も九州にあり、やはり仏壇が置いてある。
朝夕、義母がお茶とご飯を供える時、帰省した私たちも一緒に並んで手を合わせる。
昨年12月、義父が亡くなった。
最後に直に会ったのは年始に帰省した時だ。
一昨年の初夏、義父の米寿、義母の喜寿、2人の金婚式を祝った。
親戚を集めてご馳走をいただき、盛大な会だった。
義父は、もう思い残すことはないと言いつつ、それでも健康に過ごしていた。
そこへ昨年春からの新型コロナの影響で、外出自粛など人と会うことを政府が制限するようになり、義父も外へ出なくなった。
近所に住む義兄に促され、たまに散歩に出ることもあったようだが、すぐに疲れるなど、体力の衰えは驚くほど残酷に進んでいった。
昭和ひとけた生まれの義父はスマホもパソコンも携帯電話すら持たない。
昨年秋、単身九州に帰省した夫と東京の私のスマホとでLINEのビデオ通話を使って、義父と子どもたちとの数ヶ月ぶりの会話が実現した。
「未来の機械やの」
それが最期の会話になった。
そして、義母は今日も仏壇に手を合わせる。
いつもと変わらず、静かに。
私たちもいつか誰かのご先祖になる。
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